猿も木から落ちる?不思議な樹皮を持つサルスベリ

猿も木から落ちる?不思議な樹皮を持つサルスベリ

こんにちは!
FORUMの大原です。

8月に入って、より一層暑さが厳しくなりましたね...
最近は子どもを連れて公園に行くことが多いのですが、涼しい場所をもとめて歩いているとやはり木陰と日なたでは全然気温が違うのを実感します。

実際に、木があると日差しを遮ることで暑さを和らげるのはもちろんのこと、日なたと木陰の気温差によって風が発生し、より涼しいと感じられるようです。
なので、なるべく木の多い公園を選ぶようにしています^_^

公園にあるたくさんの木を見ていると、「これは何の木かな?」と思うことがよくあります。
樹種の書いた札が掛けられていることもありますが、自分で分かるようになったら楽しいですよね♪
今回は、街中や公園でも見かけることがある「サルスベリ」という木についてご紹介したいと思います!

街中のサルスベリ_s.jpg


◆サルスベリの基本情報
科名・属名 ミソハギ科サルスベリ属
分類    落葉高木
樹高    3m~10m
原産地   中国南部
開花期   7月~10月


◆サルスベリの特徴
名前の由来は、幹の樹皮が剝がれ落ちて表面がつるつるしているため、猿でも登るのが難しいということでサルスベリと名付けられたそうです。

サルスベリの幹_s.jpg

花が少ない夏に花を咲かせる貴重な木であり、夏から秋にかけて次々と開花し、長い期間に渡って花を楽しむことができるため「百日紅」という別名があります。
鮮やかでフリルのような花を咲かせるので、夏らしさを感じることができます。

花の色はピンク、紅、白、紫などがあり、矮性品種(草丈の低い品種)や幼木から開花する一才性品種、うどんこ病に強い品種など、多くのタイプと花色があります。

サルスベリの花_s.jpg

落葉性の樹木なので、秋には黄色やオレンジ色、環境が良ければ真っ赤に紅葉します。

サルスベリの紅葉_s.jpg

お庭のシンボルツリーとしても、矮性品種で鉢植えにして育てて楽しむこともできます。


◆サルスベリの育て方や管理のポイント
--植え付け・植え替え--
植えつけの適期は4月~5月と9月です。
植え替えは、3月~4月が適しています。
もともと暖かい地域の樹木なので、植えつけ後の発根に必要な土の温度が下がらない時期を選びます。

--置き場所--
日当たりがよく、水はけのよい場所を好みます。
水はけがよければ、特に土質は選ばないので、市販の培養土などを使うと良いでしょう。

--水やり--
庭植えで植えつけてから1年未満の株や鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。
鉢植えの場合は、夏場に乾燥してしまうと開花や花もちに影響するので注意が必要です。
庭植えで根づいた株は、降雨のみで水やりの必要はありません。

--肥料--
寒肥として1月~2月ごろに、有機質肥料を株元の周辺に埋め込むようにして施しましょう。

--剪定--
早い時期に花を咲かせた枝は、開花のピークを過ぎた頃に切り戻すと、そのシーズンに再び花を咲かせます。
混み合った枝は、生育期でも間引いて風通しをよくしましょう。
落葉期には春から伸びた枝を切り戻し、樹形を整えます。
強い切り戻しは翌春に勢いの強い枝を出し、大きな房で開花します。
弱い切り戻しは、細かい枝が多く出て小さな房でたくさん開花します。

--病害虫--
かかりやすい病気としては、うどんこ病があります。
前年から冬越しした菌が原因となり、主に3月~4月ごろから発生します。
葉や茎が白い粉をはたいたような菌糸でおおわれ、生育を弱らせます。
混み合った枝を間引いて、風通しと採光をよくすることで予防しましょう。


サルスベリは初心者でも育てやすい樹木です。
夏でも花を楽しむことができ、その樹形も独特で味わい深いのでお庭のアクセントにもなります。
もし公園などでサルスベリを見かけたら、実際にスベスベなのか幹を触ってみるのも面白いかもしれません(^^)